龍泉寺(りゅうせんじ)は、茨城県龍ケ崎市にある天台宗の寺院。
歴史
淳和天皇の御代(823年 - 833年)、蓮雪法印によって開山された。淳和天皇は弘法大師空海に難産に苦しむ女性を救うように命じた。空海は自ら聖観世音菩薩像を彫り、そのご利益により安産が増えるようになった。しかし、東国では未だに難産に苦しんでいたことから、日光三山を開山した勝道の弟子の蓮雪法印は空海に頼みこんで、その聖観世音菩薩像を譲り受け、当地に安置することになった。これが当寺の起源である。
天正年間(1573年 - 1592年)、龍ケ崎城の城主土岐胤倫は娘の虎姫が難産で苦しんでいたが、当寺の聖観世音菩薩に祈ったところ、無事に出産することができた。以降、安産祈願の観音「龍ヶ崎観音」として知られるようになった。
1925年(大正14年)、妊娠中の皇太子妃良子女王に安産祈願のお守りを献上した。その甲斐もあって、皇太子妃は無事皇女(照宮成子内親王)を出産した。当時の東宮大夫珍田捨巳は当寺に感謝状を贈っている。
明治初期、本堂を再建しようとしたが、完成直前に龍ケ崎大火に遭遇し、無に帰してしまった。その後、百年近く仮堂のままであったが、1975年(昭和50年)にようやく再建された。
交通アクセス
- 竜ヶ崎駅より徒歩18分。
脚注
参考文献
- プレスサービス 編『茨城の寺を訪ねて』茨城放送、1987年
外部リンク
- 龍ヶ崎観音/龍泉寺公式サイト‐いばらき 安産・子授けの観音さま




