対聯(ついれん、繁体字: 對聯)とは、門の両脇などに対句を記したものを言う。中国の伝統的な建物の装飾のひとつであり、慶弔時に一時的に貼るものと、恒常的に掲示するものがある。ベトナムでも同様のものが見られる。

概要

「対聯」という言葉は本来は対句と同義であったが、現在は対句のそれぞれを別々に紙に書いて貼ったものをいう。恒常的な対聯は貼るのではなく刻んであることもある。

対聯が貼られる典型的な場所は正門の両脇である。中国の伝統的な門には、入口の手前の両脇に楹柱(えいちゅう)という柱が立っているが、そこに貼るために楹聯(えいれん)とも呼ばれる。入口以外の、室内などに貼られることもある。

句の前半部を前聯、後半部を後聯という。また対句だけでなく、上にも短い文句を書くことが多い(横批などと呼ばれる)。

慶事にはめでたい文句を赤い紙に書くことが多いが、弔事に使う挽聯では赤い紙は使わない。

対聯は近体詩の対句が独立したものであり、字数は近体詩のような制約を受けないものの、詩におけるよりもさらに厳密な対句をなし、伝統的には平仄も対になっていなければならない。押韻する必要はない。

種類

対聯はさまざまな場合に貼られる。

  • 年中行事において貼られるもの。春節に貼られる春聯に代表される。
  • 慶弔を表すもの。結婚を祝う喜聯、長寿を祝う寿聯、弔事に用いる挽聯などがある。
  • 商店などに貼って、職業内容を表すもの。
  • 名所旧跡の入口に記されるもの。
  • 文学作品として作られるもの。実際に貼る必要がないため、極端に長いものも作られる。とくに清末の鍾雲舫(中国語版)は1800を越える対句を残し、最も長い「擬題江津県臨江城楼聯」は1612字(1句が806字)にも及ぶ。

ギャラリー

脚注

外部リンク

  • 『微软对联』マイクロソフトリサーチ。http://duilian.msra.cn/。 (対聯を自動生成する)

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