激愛』(Mad Love)は歌手、ソングライター、プロデューサーのリンダ・ロンシュタットによる1980年に発売された10枚目のスタジオアルバム。ビルボードのアルバムチャートに当時のレコードとしても、女性アーティストとしても初めての5位で初登場し、すぐにロンシュタットにとって7年連続となる100万枚以上を売り上げたアルバムとなった。このアルバムはプラチナ・ディスクに認定され、グラミー賞にもノミネートされた。

このアルバムにはニール・ヤングの「まぼろしの恋人」(Look Out for My Love)と並んでエルヴィス・コステロの「パーティ・ガール」(Party Girl)、「ガールズ・トーク」(Girls Talk)および「トーキング・イン・ザ・ダーク」(Talking in the Dark)が収録されている。クリトーンズのファーストアルバム Thin Red Line からも3曲が採用されている。コステロの「トーキング・イン・ザ・ダーク」がリーナ・ラヴィッチのスタイルで演奏されていることから、『激愛』はしばしばニュー・ウェイヴやパンクに分類されることがある。

このアルバムからは熱狂的な「お願いだから」と痛々しく訴えかける「涙がいっぱい」という全米トップ10ヒットが生まれた。「アイ・キャント・レット・ゴー」がこのアルバムからの3曲目のヒットシングルとなった。ロンシュタットはビルボード誌の1980年のナンバーワン女性アーティストに選べれ多。これは彼女にとって4回目の栄誉となった(1975年、1977年、1978年にも選ばれている)。リンダはシングル「お願いだから」でグラミー賞の最優秀女性ロック・ヴォーカル・パフォーマンス部門にノミネートされた。イギリスではこのアルバムは65位となった。

リリースから31年後の2011年、『激愛』は廃盤となった。このアルバムはワーナー/ライノの「オリジナル・アルバム・シリーズ」(オリジナルのLPジャケットの小さな複製にそれぞれのCDが入った5枚組のボックスセット)の一部として2012年に再発売されたが、このボックスセットもすでに廃盤である。2018年、フライデー・ミュージックはピンクのLP盤の限定版をリリースした。


収録曲

パーソネル

  • リンダ・ロンシュタット – リード・ボーカル、バッキング・ボーカル(4, 6)
  • ビル・ペイン – キーボード
  • マイケル・ボディカー – シンセサイザー(10)
  • ダン・ダグモア – エレクトリック・ギター(1-6, 8, 9, 10)、エレクトリック・ギター・ソロ(1, 6)
  • マーク・ゴールデンバーグ – エレクトリック・ギター(1-4, 7-10)、バッキング・ボーカル(1, 3, 7)、エレクトリック・ギター・ソロ(3, 4)
  • ダニー・コーチマー – エレクトリック・ギター(5)、エレクトリック・ギター・ソロ(5)
  • マイク・オールドリッジ – ドブロ(6)
  • ピーター・バーンスタイン – アコースティック・ギター(9)
  • ボブ・グラウブ – ベース・ギター
  • ラス・カンケル – ドラムス
  • ピーター・アッシャー – タンバリン(4)、パーカッション(9)
  • スティーヴ・フォアマン – パーカッション(9)
  • ワディ・ワクテル – バッキング・ボーカル(1, 7)
  • ニコレット・ラーソン – バッキング・ボーカル(3, 4, 9)
  • ローズマリー・バトラー – バッキング・ボーカル(4, 9)
  • ケニー・エドワーズ – バッキング・ボーカル(8)
  • アンドリュー・ゴールド – バッキング・ボーカル(8)

製作

  • ピーター・アッシャー – プロデューサー
  • ヴァル・ギャレイ – 録音、ミキシング
  • ニコ・ボラス – 録音助手
  • マイク・リース – マスタリング
  • ダグ・サックス – マスタリング
  • マスタリング:ザ・マスタリング・ラボ(カリフォルニア州ハリウッド)
  • コッシュ – 美術監督、デザイン
  • ピーター・ハウ – 写真撮影

チャート

脚注


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