二藤部 冬馬(にとうべ とうま、1982年(昭和57年)1月18日 - )は、日本の政治家、音楽家、ボカロP、元教師、元劇団員。れいわ新選組所属の元山形県大石田町議会議員(2期)。身長167cm、体重57kg。血液型O型。
略歴
山形県大石田町出身。19歳のころ、所属していた俳優養成所のメンバー数名と「劇団SOS」を旗揚げし公演を行う。俳優・脚本家・演出家としても活動していたが、担当した音楽が脚光を浴びるようになり、22歳のころには、劇団を脱退し音楽活動のみを行うようになる。
24歳の時、インディーズレーベルのキラキラレコードの目に留まり、CDを発売。東京・山形・大阪などでライブ活動を行う。28歳のころ、自分が演劇や音楽活動の中で感じた社会や世の中を、これからの子供たちに伝えたいと考えるようになり、大学に通い始める。中学・高校の英語の教員免許を取得し、32歳より公立中学校の教員となる。学級担任も担い卒業生も輩出し、順風満帆に教員生活を送っていたが、2019年、近隣首長らの声がけもあり、地元大石田町の町議会議員選挙に出馬し当選した。長時間労働、パワハラなど教育現場を始めとする労働環境の改善を訴える。また、VOCALOID作品の発売も続けている。
2022年11月、れいわ新選組に入党。
2024年10月7日、れいわ新選組は第50回衆議院議員総選挙山形県第2区に二藤部を擁立すると発表した。総選挙では比例復活もならず落選。
劇団時代
旗揚げした劇団「SOS」。名前の由来はSOLD OUT SORRYの略。初回公演時の脚本と主演を担当した。また、このころすでにシンセサイザーでの作曲を始めており、OP・EDテーマも担当した。OPテーマは「春 (mixture with Canon)」で、のちに四季シリーズとしてアルバム「Side3」にて発表している。EDテーマは、「誰も手の届かないところへ」で、元は器楽曲であったが、初音ミク作品として歌詞ありで発表されている。稽古は主に新宿村スタジオや、都内の公民館などで行った。劇場やスタッフの手配などもメンバー自身で行っていた。公演を行うたびにメンバーは増え、二藤部が脱退後も約20回近く公演は続いた。
ソロ活動・CD発売
劇団脱退後、本格的にライブ活動や制作活動に移る。脱退後も、劇団SOSには音響として協力したり、客演として出演したこともあった。
ライブスタイルは、一人でシンセサイザーを3、4本、ステージに持ち込み、演奏するというものであった。一人でもライブができるようにするため、マルチトラック・レコーダーなどの機材も集めていた。搬入・搬出も自分一人で行い、運搬にはタクシーなども使用していた。使用機材はヤマハ製が多く、本人が言うには「ヤマハのピアノの音が一番好きだ」という理由からである。音源の制作は、作曲、編曲、録音、ミキシングまで全て本人が行っていた。
ライブ活動と同時に、インターネットを用いて楽曲の公開なども積極的に行っていた。当時ヤマハが運営していたプレイヤーズ王国等の、器楽曲部門では、上位を獲得していた。
しばらくライブ活動等を行っていると、レコード会社から声がかかるようになる。最初に声をかけたのは、インディーズレーベルのキラキラレコードであった。何とも言えない不思議な器楽曲に心を打たれた社長は、オーディションを兼ねた、主催のライブ「Kirakira Night」に出演することを提案した。「Kirakira Night」出演後、レーベルのオムニバスアルバム「INFECTIOUS BOUTIQUE」(2005年)に2曲「大航海」「静かの海」が収録された。アーティスト名はこの時点では、「TN NETWORK」という名前で参加している。同作品は、視聴者が良いと思った曲を投票できるシステムになっており、唯一の器楽曲ではあったが上位を獲得、ソロアルバムの発売が決定した。すぐにでもアルバムの曲数はあったが、収録全曲をもう一度見直したいという意向から、発売は2006年6月とすることになる。この時からアーティスト名が「TN NETWORK」から本名の「二藤部冬馬」になる。これは、レーベル社長の提案であるが、「本名以上にインパクトのある名前はない」と言っていた。
アルバム発売に向けて、音源の編集、都内・地方でのライブ活動、CDショップでの営業活動などが激化していた当時は30時間眠らないことが多々あったが、2006年6月25日に、ソロアルバム「LUNALIAN」が発売された。この発売日は、二藤部が希望した発売日で母親の誕生日でもあった。アルバム名の意味は「月の人」で、「月から地球を見たら、たった一つの故郷であり、地球人同士が争う必要のないように思える」という、少し優しい気持ちになれることを願った楽曲が込まれている。地元の山形では新聞などでも取り上げられた。出身の町では、町長や議員らもライブに駆けつけ協力した。また、出身の町でのライブ披露用に「大石田町町民歌」の編曲も制作されている。器楽曲として、アルバム「Side 3」にのちに収録されたが、実際にライブ等で歌ったのは、Ayumiとhirokeyである。
このころ、人の声が入った楽曲も制作したいと思っていた二藤部は、劇団時代の友人に頼み、ボーカル曲の制作もしている。アルバム「LUNALIAN」のライブ活動にも同行させ、披露している。楽曲は「偶然でもいい」という曲で、「feat. Ayumi」として、のちにアルバム「LUNA 2」に収録されている。
2007年には、大阪出身のアーティストhirokeyとユニット活動も行っていた。デジタルミュージック関連のイベントを通じで知り合い、もともとソロ活動をしていたhirokeyのキーボード・作詞など協力した。
feat. 初音ミク
二藤部は、器楽曲からVOCALOIDを用いた作品へと転向する。2006年に初音ミクが発表される以前に、ヤマハ音源「mu2000」の拡張機能であった、人の声をサンプリングしたものを使用もしていたため、その転向は容易だったかもしれない。
作風は今までの、器楽曲の雰囲気を十分に感じさせるバックトラックに、エッセイ・風刺ともいえる歌詞をのせ、ボーカロイドに歌わせるというもの。本人曰く「当たり前は作らない」という意向のもと、VOCALOID作品ながらコーラスやラップにて本人も参加している。アーティスト名は、もともとソロ活動をしていたこともあり、本名に「feat. 初音ミク」を付け足すという形になった。ボーカロイド作品になってからはiTunesやspotifyなどの配信サイトのみでの発表になっている。
ディスコグラフィ
二藤部冬馬
インストゥルメンタルソロアルバム
- Lunalian (2006.06.25)
- Luna 2 (2019.02.16)
- Side 3 (2019.02.17)
- 4 Rings -MISS YOUR BODY- (2019.03.23)
二藤部冬馬 feat. 初音ミク (Tohma Nitohbe feat. Miku Hatsune)
- Hello Darkness - My Old Friend (2019.05.18)
- LOST (2020.01.25)
- LIGHTS OUT - EP (2020.02.15)
- JOKER - EP (2020.02.22)
- Trauma - EP (2020.03.21)
- sad memories - EP (2020.04.25)
- dilemma - EP (2020.05.16)
- 千年愛 - EP (2020.06.25)
- 公園で手をつないで・・・ - EP (2020.07.18)
選挙
脚注
外部リンク
- 公式ウェブサイト
- tohmanete 二藤部冬馬 - YouTubeチャンネル
- 二藤部冬馬 (tohma.nitohbe) - Facebook
- 二藤部冬馬 feat. 初音ミク (tohma.miku) - Facebook
- 二藤部冬馬 (@TohmaNitohbee) - X(旧Twitter)




