バタク文字(バタクもじ、英語: Batak)は、Unicodeの61個目のブロック。
解説
インドネシアの北スマトラ州の高地に居住するバタック人が話すバタク語を表記するためのバタク文字を収録している。バタク語にはバタク・カロ語、バタク・シマルングン語、バタク・トバ語などの方言の下位分類があり、それぞれの方言によって使う文字も異なる。
バタク文字はブラーフミー文字から派生した所謂ブラーフミー系文字(インド系文字)の一つであり、音素文字のうち子音字単独では短母音/-a/を伴って発音され、別の母音にする際に母音記号を付加することで発音を切り替えるアブギダに分類される。書字方向はラテン文字などと同様に左から右へと横書き(左横書き)し、下に行を送り、単語毎に分かち書きをする。
符号位置の順序はおおむね伝統的なバタク文字の順序に従っている。
Unicodeのバージョン6.0において初めて追加された。
収録文字
小分類
このブロックの小分類は「字母」(Letters)、「記号」(Signs)、「従属母音記号」(Dependent vowel signs)、「従属子音記号」(Dependent consonant signs)、「約物」(Punctuation)の5つとなっている。本ブロックでは、Unicodeのバージョン更新時の文字追加が隙間を埋める形で行われた影響で、同一の小分類に属する文字が飛び飛びの符号位置に割り当てられていることがある。また、収録文字が1文字しかない小分類については小分類名が単数形で表現されているが、本記事では単数形か複数形かによる小分類名の表記ゆれについては別の小分類として扱わず、同一の小分類として扱うこととする。
字母(Letters)
この小分類にはバタク文字のうち、基本的な字母が収録されている。
文字の注釈は、同じバタク文字を共有するさまざまなアルファベット間の異なる使用法を示している。
記号(Signs)
この小分類にはバタク文字のうち、母音字や子音字に結合する発音記号などの様々な記号が収録されている。
従属母音記号(Dependent vowel signs)
この小分類にはバタク文字のうち、子音字に結合する母音記号が収録されている。
従属子音記号(Dependent consonant signs)
この小分類にはバタク文字のうち、末子音を表すための母音記号の上に結合する子音記号が収録されている。
約物(Punctuation)
この小分類にはバタク文字のうち、句読点などの約物類が収録されている。
文字コード
履歴
以下の表に挙げられているUnicode関連のドキュメントには、このブロックの特定の文字を定義する目的とプロセスが記録されている。
出典
関連項目
- バタク文字




